不貞慰謝料の求償権とは?放棄するメリットや慰謝料への影響を解説

責任追及

☑ 不貞慰謝料の求償権とはどのようなものだろうか
☑ 求償権を放棄するメリットはあるのだろうか
☑ 求償権を行使するためにはどうすればいいのだろうか

上記のようなことが疑問ではありませんか。

不貞慰謝料の求償権とは、不貞慰謝料は配偶者の方と不貞相手との共同不法行為であり、一方が自分の負担割合を超えて相手に賠償した場合に、他方に対して負担割合部分の支払いを求めることをいいます。

不貞慰謝料の請求においては、この求償権をどうするのかが争点となります。

また、不貞慰謝料の求償権の行使方法にも決まりがあります。

この記事では、不貞慰謝料の求償権の内容、求償権を放棄するメリット、求償権を行使する方法について解説しています。

この記事でわかること

  • 不貞慰謝料の求償権の内容
  • 求償権を放棄するメリット
  • 求償権を行使する方法

不貞慰謝料の求償権とは

説明

求償権とは、共同不法行為者間で、自分の負担割合を超えて損害賠償の支払いをした場合に、支払いをしていない者に対して、負担割合を超えて支払った部分の支払いを求めることのできる権利のことをいいます。

不貞慰謝料でいうと、不貞配偶者と不貞相手が共同不法行為者となり、自分の負担割合を超えて慰謝料の支払いをした場合に、支払いをしていない他方に対して、負担割合を超えて支払った部分の支払いを求めることのできる権利のことです。

例:A子とB男が不貞行為を行い、C女から慰謝料を請求されたケース
A子とB男の責任割合 50:50
C女の慰謝料 100万円
A子がC女に対して慰謝料として100万円を支払った場合
A子が自己の負担割合を超えた50万円(100万円-(100万円×50%))を求償権としてB男に請求可能

不貞慰謝料の求償権を放棄するメリット

メリット

上記のように、不貞慰謝料の支払いを行った者は、自分の負担割合を超えた部分を他方に対して請求することができます。

もっとも、上記の例ではC女とA子との慰謝料の交渉時に、A子がB男に対する求償権を放棄することもできます。

一見するとA子が損になりそうですが、B男との関係継続をC女が望んでいるのであれば、求償権を行使するという形でB男とA子との接触を嫌います。

また、A子としても、後々求償権を行使することは手間がかかります。

このような場合に、A子としては「求償権を放棄する代わりに、慰謝料を減額してほしい」と交渉することが可能なのです。

つまり、求償権を放棄することはお互いにメリットが生じる可能性があり、その場合には、求償権を放棄する代わりに慰謝料を減額する形で示談することもできます。

なお、不貞慰謝料の減額については、下記の記事でも解説しています。

不貞慰謝料の減額交渉とは?減額できる7つのケースと交渉方法を解説

不貞慰謝料を請求された時に、請求金額が大きくて困っていませんか。実は、不貞慰謝料の相場はある程度決まっており、慰謝料の金額を減額できるケースも多いです。この記…

不貞慰謝料の求償権を行使する方法

不貞慰謝料を支払った場合に、他方に対して求償権を行使する場合には、

  • 不貞慰謝料の支払いを行ったこと
  • 自身が負担割合を超えて不貞慰謝料の支払いを行ったこと

を主張して求償権を行使する必要があります。

負担割合はどうやって決めるのか

共同不法行為の場合の負担割合は、基本的には各自の過失割合から決まります。

そして、不貞慰謝料の場合には、不貞行為に対してのお互いの「主導性」によって過失割合が決まり、負担割合も決まります

なお、一般的には、独身の不貞相手よりも、不貞配偶者の方が積極的に不貞行為を主導しているとして、負担割合が大きくされる傾向にあります。

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したがって、不貞慰謝料については弁護士に依頼した方がいいでしょう。

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投稿者プロフィール

弁護士
弁護士 河井浩志
法律事務所Lapin代表弁護士。東京弁護士会所属。
都内大手の法律事務所2か所で勤務し、法律事務所Lapin(ラパン)を開設。依頼者が相談しやすい弁護士であるよう心掛けており、もっぱら被害者の救済のために尽力している。
主な取り扱い分野は、交通事故、相続、離婚、養育費、不貞慰謝料、B型肝炎訴訟、労働問題、削除請求、刑事事件、著作権侵害事件。
特に交通事故については、累計500件以上の解決実績がある。