不貞慰謝料で訴訟を起こされた場合の適切な対処法を解説
☑ 裁判所から書類が届いたがどうすればいいか
☑ 負けてしまうと強制執行されるのだろうか
☑ 期日までに何をすればいいのだろうか
裁判所から訴状が届いて、上記のようなことが不安ではありませんか。
不貞慰謝料については、訴訟を提起して請求することもできます。
そして、訴訟を提起されてしまった場合には、適切に対処しなければ敗訴し、相場よりも高額な慰謝料を支払わなければならなくなる可能性もあります。
この記事では、不貞慰謝料の裁判の相場、不貞慰謝料の裁判の流れ、不貞慰謝料の裁判を起こされた場合の対処法、について解説しています。
この記事でわかること
- 不貞慰謝料の裁判の相場
- 不貞慰謝料の裁判の流れ
- 不貞慰謝料の裁判を起こされた場合の対処法
目次
不貞慰謝料は裁判でも請求できる
既婚者の方と不貞行為(性的関係)を行った場合には、その配偶者に対する不法行為となり、不貞慰謝料を請求されることがあります。
そして、不貞慰謝料の請求方法としては、書面や電話だけでなく、裁判所に訴訟提起して請求する方法もあります。
もっとも、通常は、裁判外での任意の交渉を行い、それでも解決が難しい場合に訴訟提起されることが多いです。
訴訟提起されるケース
- 配偶者と交渉したが交渉が決裂した場合
- 配偶者からの請求を無視した場合
- 配偶者から任意交渉が困難だと判断された場合
- 不貞相手から反省の態度が見られない場合
裁判での不貞慰謝料の相場
裁判所で解決する場合には、ある程度相場通りの不貞慰謝料の金額が認定されることが多いです。
基本的には、不貞行為の回数や期間、離婚の有無などが考慮されます。
具体的には、数十万円~300万円程度で解決するケースが多いです。
不貞慰謝料の裁判の流れ
不貞慰謝料の裁判が起こされた場合には、基本的には以下のような流れで進みます。
- 訴状の送達
- 答弁書の提出
- 初回期日
- 準備書面の提出
- 和解期日
- 尋問
- 判決
訴状の送達
裁判所に訴状が提出されれば、まずは裁判所の方で訴状の審査が行われます。
問題がなければ、被告の住所に訴状が送達されます。
答弁書の提出
被告に訴状が送達されると、初回期日の案内と、その期日の1週間前までに被告の言い分を記載した答弁書を提出してほしいとの案内が入っています。
この答弁書を提出しなければ、原告の主張をすべて認めることになってしまいますので、答弁書は絶対に提出するようにしましょう。
初回期日
裁判所の設定した初回期日が裁判所で開かれます。
被告もできれば参加した方がいいですが、用事があって参加できない場合には、答弁書を提出して事前に裁判所に連絡の上、初回期日のみ欠席しても大丈夫です。
次回期日の設定、準備書面の提出
初回期日が終わると、次回期日が設定されます。
基本的には、その期日までに、言い分を記載した準備書面を提出することになります。
和解期日
準備書面の提出や期日が何度か開かれ、裁判所の方で事件のある程度の筋が見えてくると、和解で解決することが可能かどうか、裁判上で和解交渉が行われることもあります。
この段階で合意ができれば、訴訟上の和解によって解決することになります。
尋問
和解でも解決できず、書面でお互いの主張が出尽くした場合には、裁判所で当事者尋問が行われます。
これは、テレビの裁判のシーンで行われているようなものです。
判決
上記の手続が全て終わると、弁論が終結となり、判決となります。
民事裁判の場合には、判決期日には出廷しなくてもいいことになっています。
不貞慰謝料で裁判を起こされた場合の対処法
上記のような流れで裁判は進みますが、要所要所で適切に対応できなければ、自分の言い分を認めてもらえずに裁判に負けてしまいます。
この章では、裁判を起こされた場合の対処法について解説しています。
相場や相手の主張を確認する
まずは、訴状に記載されている相手の主張をしっかりと把握するようにしましょう。
基本的には
- 誰と誰との間の訴訟か
- どの行為を対象としているか
- 慰謝料としてどれくらいの金額を要求しているか
などです。
また、相手の主張が理解できたなら、慰謝料の相場を調べて、相手の慰謝料の請求が妥当かどうかについても調べるようにしましょう。
期日までに答弁書を提出する
相手の主張がわかれば、初回期日までにこちらの言い分を記載した答弁書を提出するようにしましょう。
答弁書には、
- 相手の請求を認めるかどうか
- 相手の主張が正しいかどうか
- 自身の主張
という観点から記載することになります。
なお、答弁書を提出する際には、裁判所に、同じものを2通(1通は裁判所用、もう1通は原告用)提出するようにしましょう。
弁護士に相談する
不貞慰謝料の裁判を起こされた場合には、裁判所のルールに従って適切にこちらの言い分を主張しないと、こちらの言い分を認めてもらえないまま敗訴となってしまうこともあります。
したがって、不貞慰謝料の裁判を起こされた場合には、できるだけ早期に弁護士に相談するようにしましょう。
弁護士に裁判の対応を依頼すれば、答弁書の提出や期日の出頭、裁判所や相手とのやりとりも依頼することができ、精神的な負担も軽くなるでしょう。
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不貞慰謝料を請求されている場合には、請求のことを考えて精神的に不安になったり、相手方が感情的になって慰謝料減額の交渉が難しいなど、個人で対応していくのは限界があります。
また、訴訟提起されている場合には、裁判上のルールを理解しながら対応する必要があり、手間も時間もかかってしまいます。
したがって、不貞慰謝料については弁護士に依頼した方がいいでしょう。
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不貞慰謝料については、法律事務所Lapinにご相談ください。
まとめ
いかがでしょうか。
不貞慰謝料で裁判を起こされた場合の対処法が理解できましたでしょうか。
裁判を起こされた場合には、いきなり裁判所から訴状が届くことになりますが、これに焦って適切な対応をしない場合には、敗訴してしまうことになります。
特に初回期日までに答弁書を提出できなければ、争う意思がいないとして、相手の主張が全面的に認められることにもなってしまいます。
したがって、不貞慰謝料の裁判を起こされた場合には、早期に対応について弁護士に相談した方がいいでしょう。
投稿者プロフィール
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法律事務所Lapin代表弁護士。東京弁護士会所属。
都内大手の法律事務所2か所で勤務し、法律事務所Lapin(ラパン)を開設。依頼者が相談しやすい弁護士であるよう心掛けており、もっぱら被害者の救済のために尽力している。
主な取り扱い分野は、交通事故、相続、離婚、養育費、不貞慰謝料、B型肝炎訴訟、労働問題、削除請求、刑事事件、著作権侵害事件。
特に交通事故については、累計500件以上の解決実績がある。
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