不貞慰謝料の金額とは?相場・増額事由・減額事由を解説
☑ 不貞慰謝料の金額はどれくらいなのだろうか
☑ 不貞慰謝料の金額を増額できないのか
☑ 請求されている不貞慰謝料の金額を減額できないのか
上記のようなことが疑問ではありませんか。
不貞慰謝料の金額はある程度相場が決まっています。
もっとも、事情によっては、慰謝料は相場よりも増額できたり減額できたりもします。
この記事では、不貞慰謝料の金額の相場、増額事由、減額事由について解説しています。
この記事でわかること
- 不貞慰謝料の金額の相場
- 増額事由
- 減額事由
目次
不貞慰謝料の金額の相場はある程度決まっている
不貞慰謝料とは、配偶者が不貞行為を行ったことに対する精神的苦痛の賠償のことです。
そして、不貞慰謝料の金額の相場はある程度決まっており、数十万円~300万円程度といわれています。
したがって、特別な事情がなければ、不貞慰謝料の金額はこの相場の範囲内で収まります。
不貞慰謝料の増額事由
不貞慰謝料の金額の相場がある程度決まっているとしても、慰謝料の増額事由があれば相場以上の慰謝料を請求できる場合もあります。
この章では不貞慰謝料の6つの増額事由について解説しています。
婚姻期間が長い
婚姻期間が長い場合には、不貞行為によって配偶者に与える精神的苦痛が増大するといえるので、慰謝料の増額事由となりえます。
なお、婚姻期間が長いかどうかは、不貞行為の期間との関係でも重要となります。
不貞行為の期間が長い、回数が多い
不貞行為の期間が長かったり、不貞行為の回数が多い場合には、その分配偶者の精神的苦痛を増大させることになりますので、慰謝料の増額事由となります。
具体的には、不貞行為の期間が数年に及んでいたり、不貞行為の回数が数十回に及んでいる場合などは、慰謝料の増額事由になるといえます。
不貞配偶者ないし不貞相手が妊娠、出産している
不貞配偶者ないし不貞相手が妊娠、出産している場合には、その分配偶者に与える精神的苦痛が増大するとして慰謝料の増額事由となります。
反省していない
不貞行為を指摘した際に、不貞行為を行ったことを反省していなかったり、不貞行為を否定していたような場合には、その分慰謝料の増額事由となります。
したがって、不貞行為を追及された場合にどのように回答するかは慎重に判断するようにしましょう。
指摘されてからも不貞行為を継続している
不貞行為を指摘してからも不貞行為を継続している場合には、その分配偶者との信頼関係を破壊する事情ですので慰謝料の増額事由となります。
また、示談後に不貞行為を再開したような場合にも、慰謝料の増額事由となります。
不貞が原因離婚する
不貞が原因で離婚することになった場合には、その分不貞行為が婚姻関係を破壊した程度が重大であると考えられるため、慰謝料の増額事由となります。
もっとも、この場合には、不貞行為の前に婚姻関係がどの程度良好であったのかも重要となります。
不貞慰謝料の減額事由
不貞慰謝料については、事情によっては相場よりも金額が低くなることもあります。
この章では、不貞慰謝料の減額事由について解説します。
婚姻期間が短い
夫婦の婚姻期間が短い場合には、夫婦間の関係を破壊する程度も少ないとして、慰謝料が低くなる傾向にあります。
もっとも、婚姻期間のほとんどが不貞期間であったのであれば、不貞期間が長いとして、あまり減額事由とはなりません。
不貞期間が短い、回数が少ない
不貞期間が短かったり、不貞回数が少ない場合には、不貞慰謝料の減額事由となります。
具体的には婚姻関係も重要となりますが、不貞期間として数か月、回数も数回の場合には減額事由になるといえます。
不貞行為について宥恕した
請求する側が、不貞行為について、不貞配偶者や不貞相手を宥恕している場合には、その分責任が減少するとして不貞慰謝料の減額事由となります。
もっとも、宥恕しているか否かについては、立証は難しいでしょう。
相手方が不貞に消極的であった
不貞行為は、不貞配偶者及び不貞相手との共同不法行為となりますが、不貞相手が不貞について消極的であった場合には、不貞慰謝料の減額事由となります。
基本的には、不貞行為は、不貞配偶者が重い責任を負うべきであるので、不貞相手が積極的に不貞行為を誘っているというような事情のない限り、不貞相手の責任は限定的になることが多いです。
もともと夫婦関係が悪かった
不貞慰謝料は円満な夫婦関係を破壊したことに対する慰謝料となりますので、もともと夫婦関係が破綻していたような場合には、保護される夫婦関係がないとして慰謝料請求が認められなかったり、慰謝料減額事由となります。
具体的には、別居を行っていたり、離婚について協議や調停を行っている場合などです。
なお、不貞配偶者が「結婚生活がうまくいっていない、離婚も考えている」などと発言しているのみでは、減額事由とはなりません。
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不貞慰謝料を請求する場合には、必要な証拠を準備したり、相手方と交渉したりなど個人の方で行うには負担が大きくなります。
また、不貞慰謝料を請求されている場合には、請求のことを考えて精神的に不安になったり、相手方が感情的になって慰謝料減額の交渉が難しいなど、個人で対応していくのは限界があります。
したがって、不貞慰謝料については弁護士に依頼した方がいいでしょう。
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投稿者プロフィール
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法律事務所Lapin代表弁護士。東京弁護士会所属。
都内大手の法律事務所2か所で勤務し、法律事務所Lapin(ラパン)を開設。依頼者が相談しやすい弁護士であるよう心掛けており、もっぱら被害者の救済のために尽力している。
主な取り扱い分野は、交通事故、相続、離婚、養育費、不貞慰謝料、B型肝炎訴訟、労働問題、削除請求、刑事事件、著作権侵害事件。
特に交通事故については、累計500件以上の解決実績がある。
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