交通事故で弁護士特約は家族でも使える?使える範囲と使うメリットを解説
交通事故の被害に遭ったが、自分の保険には弁護士費用特約が付帯していなかった。ただ、弁護士費用特約は家族でも使えると聞いたことがあるが、父親の保険の弁護士費用特約を使って弁護士に依頼することはできるだろうか。
車の保険の特約として弁護士費用特約に加入している方も増えていますが、未加入の方や自動車を持っておらず保険に加入していない方もまだいます。もっとも、そのような方であっても、家族の弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼することができる場合があります。
この記事では
- 家族が弁護士費用特約を使える範囲
- 弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼する流れ
- 弁護士費用特約を利用して弁護士に示談交渉を依頼する3つのメリット
について解説しています。
この記事を読めば、自身が家族の弁護士費用特約を利用できるかわかるでしょう。
目次
家族が弁護士費用特約を使える範囲
弁護士費用特約は、保険の契約者だけでなく、家族も利用できるような規約になっていることが多いです。
もっとも、親族であれば誰でも使えるわけではなく、使える範囲は一定程度限定されています。
同居の家族
同居の家族の場合には、特に制限なく弁護士費用特約を利用できる可能性が高いです。
例えば、同居している父親の任意保険に付帯している弁護士費用特約や、同居している子供の任意保険に付帯している弁護士費用特約などです。
したがって、同居している誰かが弁護士費用特約を付帯していれば、その家族も弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼することができます。
別居の未婚の子
別居している家族のうち、未婚の子は、親の弁護士費用特約を利用できるようになっているケースが多いです。
もっとも、別居の場合には、「未婚」の「子」と限定されているケースが多く、「既婚」であったり、「親」が子供の弁護士費用特約を使うことはできない、とされているケースが多いです。
契約車の同乗者
任意保険が付帯している車に同乗し、その車が事故に遭ってしまった場合に、同乗者もその車の任意保険に付帯している弁護士費用特約を利用できるケースがあります。
この場合には、同乗者との関係に制限はかけられていないものの、「その車を対象とする任意保険に付帯している弁護士費用特約」のみに限定されているケースが多いです。
弁護士特約を利用して弁護士に依頼する流れ
弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼する流れとしては
- 保険会社に弁護士費用特約が使えるか確認
- 弁護士を自分で探して相談
- 弁護士が保険会社に受任する旨伝える
- 弁護士と委任契約書の取り交わし
という流れで進みます。
保険会社に弁護士費用特約が使えるか確認
まずは、自分で、弁護士費用特約を使おうと考えている保険会社に連絡し、事故の状況などを説明し、弁護士を探していること、弁護士費用特約を利用したいこと、を伝えましょう。
仮に弁護士費用特約が利用できない場合にはその理由を伝えられますし、依頼する弁護士の条件なども教えてもらえます。
弁護士を自分で探して相談する
保険会社に弁護士費用特約が使えると確認が取れたら、次に依頼したい弁護士を自分で探しましょう。
なお、保険会社に連絡した際に、保険会社と契約している弁護士を紹介されるケースもありますが、その弁護士が良い弁護士かどうかわからないので、自分で信頼できる弁護士を探して依頼するのがいいでしょう。
なお、弁護士の探し方としては、ネットで「交通事故 弁護士 相談」と検索して探す方法や、ポータルサイト、弁護士会の法律相談に応募する、などがあります。
初回相談無料の事務所も多いので、頑張って自分にあう弁護士を探しましょう。
弁護士が保険会社に受任する旨伝える
弁護士と面談して、依頼する弁護士を決めたら、弁護士の方から保険会社に弁護士費用特約を利用して依頼を受けることになった旨伝えるケースが多いです。
その際に、弁護士費用をどうするか弁護士と保険会社で打ち合わせをして、その内容の契約書を弁護士側で作成することになります。
弁護士と委任契約書を取り交わす
弁護士が委任契約書を作成したら、委任契約書および委任状の取り交わしを行います。
これで弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼することができます。
なお、弁護士費用特約で負担してくれる弁護士費用の上限は300万円と設定されている保険会社が多いですが、重症でない限り弁護士費用が300万円を超えるケースはありませんので、基本的には弁護士費用の自己負担は0円です。
弁護士費用特約を利用して弁護士に示談交渉を依頼する3つのメリット
上記で弁護士に依頼する流れは理解できたと思いますが、そもそも自己負担が0円だからといって弁護士に示談交渉を依頼した方がいいのでしょうか。
この章では、弁護士に交通事故の示談交渉を依頼する3つのメリットについて解説しています。
保険会社との交渉窓口を任せられる
被害者の方は、交通事故被害に遭った経験はほとんどないと思いますので、慣れない保険会社との示談交渉を行うのは、精神的にかなりストレスになります。
この点、弁護士に示談交渉を依頼すると、弁護士が被害者の方に代わって保険会社と示談交渉を行ってくれますので、このような精神的負担はなくなります。
また、弁護士でも特に交通事故の示談交渉に精通している弁護士に依頼すると、示談交渉のやり方や、必要資料の収集、保険会社との交渉も慣れているので、保険会社との交渉がスムーズに進みます
必要資料の収入に協力してくれる
保険会社と示談交渉をするためには、損害賠償額を計算するための資料を、被害者側の方で集める必要があります。もちろん、加害者側の保険会社は、被害者の見方ではないので、必要な資料や収集方法について詳しく説明してくれることはありません。
この点、弁護士に依頼しておけば、必要な資料であったり、資料の収集方法についてアドバイスを得られます。
弁護士基準で保険会社と示談交渉してくれる
示談金の計算基準には、自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準、の3つがあります。このうち、自賠責基準の金額が一番低く、弁護士基準の金額が一番高額となります。通常、被害者の方が自分で示談交渉を行うと、保険会社から、自賠責基準や任意保険基準での賠償金の提案しかされません。
もっとも、弁護士が示談交渉をすると、弁護士基準ベースで示談交渉を行ってくれますので、保険会社から提案された示談金の増額が期待できます。
例えば、むちうちで通院半年(180日、通院回数60回)通院した場合に、自賠責基準での慰謝料は、60日×2×4300円=51万6000円なのに対し、弁護士基準では89万円となります。
なお、交通事故の示談交渉を弁護士に依頼するメリットについては、以下の記事で解説しています。
交通事故の相談は法律事務所Lapinへ!
交通事故の被害に遭ってしまった場合には、適切な対応を行わなければ、適切な慰謝料を受け取れない、示談金を低く見積もられてしまうなどの不利益を被ってしまいます。
そして、保険会社との交渉では、慰謝料の計算や、その他の損害額の計算、過失割合の交渉など、専門的な知識が求められることになります。
したがって、交通事故の示談交渉は弁護士に依頼した方がいいでしょう。
交通事故では弁護士に示談交渉を依頼するメリットが大きい
弁護士に示談交渉を依頼すると、保険会社との交渉を弁護士にすべて任せることができるため、交渉に対する心理的ストレスから解放されます。また、慰謝料について保険会社が採用している基準と弁護士が使用する基準では金額が大きく異なり、弁護士に交渉を依頼した方が最終的に受け取れる示談金も多くなります。
よって、交通事故の示談交渉は弁護士に依頼した方がいいでしょう。
法律事務所Lapinが選ばれる理由!
弁護士といっても、交通事故に精通している弁護士や、交通事故案件をあまり担当したことがない弁護士もいます。そして、交通事故の示談交渉では、交通事故の専門的知識や、保険会社との交渉経験等、弁護士においても知識の差によって結果が変わってしまいます。
法律事務所Lapinでは、交通事故の被害者側の依頼を500件以上担当した弁護士が交通事故の示談交渉を対応しますので、交通事故の専門的知識や経験は、他の弁護士に引けを取りません。
また、大手で大量に事件処理を行っている事務所では、事務員が担当として就き、弁護士となかなか話ができないケースもありますが、法律事務所Lapinでは弁護士が依頼者との連絡を行いますので、そのような心配はございません。
法律事務所Lapinでは弁護士費用特約も利用可能!
自身の保険や、ご家族の保険に弁護士費用特約が付帯している場合には、それを利用することによって、基本的に自己負担なく、弁護士に交通事故の示談交渉を依頼することができます(弁護士費用の300万円まで保険会社が負担するため)。また、弁護士費用特約はノンフリート等級なので、翌年の保険料にも影響はありません。
法律事務所によっては、報酬基準の違いで弁護士費用特約を利用できない場合もありますが、法律事務所Lapinでは基本的に弁護士費用特約を利用してご依頼いただくことが可能です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
家族の弁護士費用特約が使えるかどうかや、弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼するメリット、依頼する流れが理解できましたでしょうか。
基本的には、弁護士費用特約が利用できると弁護士費用の負担はありませんし、慰謝料の増額が期待できるという点で、弁護士に示談交渉を依頼するメリットは大きいです。
事故に遭ってしまった場合には、まず弁護士費用特約が利用できないかどうかを検討するようにしましょう。
投稿者プロフィール
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法律事務所Lapin代表弁護士。東京弁護士会所属。
都内大手の法律事務所2か所で勤務し、法律事務所Lapin(ラパン)を開設。依頼者が相談しやすい弁護士であるよう心掛けており、もっぱら被害者の救済のために尽力している。
主な取り扱い分野は、交通事故、相続、離婚、養育費、不貞慰謝料、B型肝炎訴訟、労働問題、削除請求、刑事事件、著作権侵害事件。
特に交通事故については、累計500件以上の解決実績がある。
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