交通事故の時効とは?期間や開始のタイミング、中断方法も解説

時計

☑ 交通事故の賠償金にも時効があるのだろうか
☑ 交通事故の賠償金はいつまでに請求すればいいのだろうか
☑ 項目によって時効期間が異なるのか
☑ 時効完成間近だがどうすればいいのか

このようなことが疑問ではありませんか。

交通事故の損害賠償請求権は、放置していると時効によって消滅してしまいます。もっとも、時効期間や、時効の起算点は、賠償項目によっても異なります。

この記事では、交通事故の時効期間、時効期間の起算点、時効期間を中断する3つの方法、について解説しています。

この記事でわかること

  • 交通事故の時効期間
  • 時効期間の起算点
  • 時効期間を中断する3つの方法

交通事故の時効期間とは

疑問

交通事故の被害に遭うと、加害者に対して、不法行為に基づく損害賠償請求権が発生します。

もっとも、権利があったとしても長期間にわたって行使しないと、法的安定性のためにその権利は消滅してしまいます。

これが時効です。

そして、時効期間は、賠償の項目(怪我の賠償、物損の賠償)や、賠償の対象(損害賠償請求か保険金請求か)によって、時効期間や時効の起算点が異なります

項目別の消滅時効期間と時効開始のタイミング

交通事故における時効期間は基本的には以下の表のとおりとなります。

時効期間

この章では、各賠償項目の時効期間や起算点について解説します。

怪我の賠償

怪我の賠償の場合には、原則として時効期間は5年となります。

そして、時効の起算点は、原則として事故日からとなりますが、後遺傷害部分については症状固定日が時効の起算点となります。

物損の賠償

物損の賠償については、時効期間は3年となります。

そして、物損の賠償についての時効期間の起算点は、事故日からとなります。

物損の方が人損よりも時効の完成が早いので注意が必要です。

自賠責保険に対する保険金請求

自賠責保険とは、強制加入の保険であり、人損についての最低保証をしてくれるものですが、自賠責保険に対する保険金請求権の時効は、3年となっています。

そして、起算点は原則として事故日ですが、後遺傷害部分については症状固定日が起算点となります。

人損の時効は、損害賠償請求と自賠責保険への請求で期間が異なるので注意が必要です。

時効を中断する3つの方法

ポイント

損害賠償請求権を放置していると時効が完成して賠償金がもらえないとわかったかと思います。

この章では、時効期間を中断させたり完成を猶予させるための3つの方法について解説します。

相手と交渉する

時効については、相手が請求権があることを認めた場合には、そこから再度時効期間が経過することになります。

そして、相手と交渉する際に、損害賠償支払い義務があることを認める発言をしたり、損害賠償金の提示書面を送ってくるような場合には、相手が請求権があることを認めていることになり、そこから再度時効期間が経過していくことになります。

相手と時効完成猶予の合意をする

相手が請求権があることを認めていないとしても、当事者間で権利についての協議をおこなう旨に合意できれば、時効成立を猶予させることができます。

時効成立までの猶予期間は以下のいずれか早いときになります。

  • 合意があった時点から1年
  • 当事者間で定めた1年以内の期間
  • 当事者の一方から協議続行を拒絶する旨が書面で通知されたときから6ヵ月

なお、上記猶予期間が訪れるより前に再度協議をおこなう旨が合意できれば、時効成立をさらに延ばすことも可能です。

裁判所に訴訟を提起する

時効完成を止める一番の方法は、裁判所に訴訟提起することです。

訴訟の提起によって時効期間は止まりますし、裁判によって請求権の内容についても具体的に争うことができるので、紛争の抜本的な解決にもなります。

もっとも、個人で訴訟提起することは難しいので、訴訟提起するか否かについても弁護士に相談した方がいいでしょう。

時効を中断するためには弁護士に相談しよう

交通事故被害に遭ったのに、賠償金の請求をせずに放置してしまうと、時効によって請求ができなくなってしまいます。

そして、時効完成間近に請求権を行使しようとしても、訴訟等の手続を利用することになり、個人の方で対応することは困難です。

したがって、時効完成間近の場合には、方針について弁護士に相談するようにしましょう。

そのまま弁護士に依頼すれば、時効完成前に訴訟提起等も依頼することができます。

まとめ

いかがでしょうか。

交通事故の時効期間や起算点が理解できましたでしょうか。

時効期間は以下の通りです。

そして、時効の起算点は原則として事故日となります。

時効については、完成してしまうと損害賠償金をもらえなくなってしまうため、時効期間について疑問があれば、弁護士に相談するようにしましょう。

投稿者プロフィール

弁護士
弁護士 河井浩志
法律事務所Lapin代表弁護士。東京弁護士会所属。登録番号56838。
都内大手の法律事務所2か所で勤務し、法律事務所Lapin(ラパン)を開設。依頼者が相談しやすい弁護士であるよう心掛けており、もっぱら被害者の救済のために尽力している。
主な取り扱い分野は、交通事故、相続、離婚、養育費、不貞慰謝料、B型肝炎訴訟、労働問題、削除請求。
特に交通事故については、累計500件以上の解決実績がある。