不貞慰謝料請求のための証拠とは?7種類の証拠と2つの収集方法

不倫現場

「配偶者が不貞行為を行っているが、どのような証拠があれば慰謝料請求できるのだろうか」

「証拠はどうやって収集すればいいのだろうか」

「配偶者の携帯電話を勝手に見て浮気が発覚したが、問題はないだろうか」

上記のようなことが疑問ではありませんか。

実は、不貞慰謝料の請求のための証拠はある程度決まっており、中には不貞慰謝料の証拠とはならないものもあります。

この記事では、不貞慰謝料の証拠になる7種類の証拠、証拠にならない3種類の証拠、不貞慰謝料の証拠の収集方法、証拠収集時の2つの注意点について解説しています。

この記事でわかること

  • 不貞慰謝料の証拠になる7種類の証拠
  • 証拠にならない3種類の証拠
  • 不貞慰謝料の証拠の収集方法
  • 証拠収集時の2つの注意点

不貞慰謝料請求のためには証拠が必要

配偶者の不貞行為が発覚し、不貞慰謝料を請求するためには、不貞行為を行っていたことの証拠が必要となります。

証拠については、不貞行為(肉体関係、性的関係)があったことを証明する証拠が必要となり、親密にしていただけであったり、連絡を取っていただけであれば、不貞行為の証拠とはなりません。

不貞慰謝料請求の証拠になる7種類の証拠

証拠

不貞慰謝料を請求するためには、不貞行為の証拠が必要となりますが、どのようなものが証拠になるのかはある程度決まっています。

この章では、不貞行為の証拠となりうる7つの証拠について解説します。

写真・動画内容によっては決定的な証拠になる
メールやLINE内容によっては決定的な証拠になる
録音内容によっては決定的な証拠になる
領収書内容によっては不貞行為を疑う証拠となる
利用明細内容によっては不貞行為を疑う証拠となる
探偵の調査報告書内容によっては決定的な証拠になる
目撃証言内容によっては決定的な証拠になるが、信用性は問題となる

写真・動画

写真や動画は、内容によっては不貞行為の証拠となります。

具体的には、不貞行為を行っている際の写真や動画、ラブホテルでの写真や、2人で宿泊していたり、旅行に行っているような写真や動画については不貞行為の証拠となります。

メールやLINE

不貞相手とのメールやLINEについても、内容次第では不貞行為の証拠となります。

具体的には、不貞行為を行っていたことをうかがわせる内容で合ったり、2人で宿泊したり、旅行に行ってたというような内容のものです。

なお、一緒に写真や動画が添付されている場合には、証拠能力を補強できます。

録音

録音音声も不貞行為を立証する証拠となります。

具体的には、不貞配偶者が不貞行為を行っていることを認める内容の録音や、不貞行為を行っていた旨の不貞相手との電話の録音などです。

領収書

領収書も、ラブホテルや宿泊に関する領収書は不貞行為の証拠となる可能性があります。

もっとも、ラブホテルはそのような行為を行う場ですが、旅行やビジネスホテルの領収書は、誰と一緒にいたのかや、同泊だったのか、滞在時間等によって不貞行為があったのかどうか判断されることになります。

利用明細

クレジットカードの利用明細等も、内容によっては不貞行為の証拠となります。

具体的には、ラブホテルや旅行に関する利用明細などです。

探偵の調査報告書

探偵に配偶者の素行調査を依頼した場合に得られる調査報告書も、内容によっては不貞行為の証拠となります。

具体的には、不貞相手とラブホテルに入る写真や、不貞相手と2人でビジネスホテルに長期滞在した写真、不貞相手の家に宿泊した写真などです。

なお、車内でキスしているような写真については、その前後の状況次第では不貞行為をうかがわせる証拠となります。

目撃証言

友人や知人の目撃証言も証拠となります。

具体的には、2人でラブホテルに入っていくような証言です。

もっとも、証言については見間違えや虚偽の可能性もあるため、信用性は慎重に判断されます。

不貞慰謝料請求の証拠にならない3種類の証拠

不貞行為を疑わせるけれども、不貞行為の証拠とはならないものもあります。

この章では、不貞行為の証拠とはならない3種類の証拠について解説します。

肉体関係の記載のないメールやLINE肉体関係がわからなければ証拠とならない
食事の領収書食事だけでは不貞行為とならない
2人でいるだけの写真写真の内容や撮影状況によっては証拠となり得る

肉体関係の記載のないメールやLINE

メールやLINEで「好き」だとか言っている内容であったり、親密にしている内容であったとしても、不貞行為を伺わせる内容がなければ、不貞行為の証拠とはなりません。

もっとも、そのようなメールやLINEを行っていることを配偶者に突き付けた結果、不貞行為を白状する、というようなことはありうるかもしれません。

食事の領収書

領収書や利用明細であっても、食事をしているだけの内容のものであれば、不貞行為の証拠とはなりません。

不貞行為とはあくまで肉体関係、性的関係のことであるからです。

2人でいるだけの写真

2人で写っているだけの写真でも、基本的には不貞行為の証拠とはなりません。

もっとも、例えば裸同士で写っている写真や、明らかにラブホテルで撮影されたような写真、旅行先で2人で写っている写真などは、不貞行為を伺わせるものとして証拠となり得ます。

不貞慰謝料の証拠の収集方法

盗撮

上記のように、不貞行為を行っていることがわかるものが証拠となりますが、証拠はどのように集めればよいのでしょうか。

この章では証拠の2つの収集方法を解説します。

自分で集める費用はかからないが、適切な証拠が集められないかもしれない
探偵に依頼する費用はかかるが、決定的な証拠を収集できる可能性あり

自分で集める

一番簡単なのは、自分で証拠を集める方法です。

例えば、配偶者を尾行して写真を撮影したり、自宅の寝室に盗聴器を仕掛けたり、配偶者に不貞行為を詰め寄る際に録音を行っておくなどです。

また、配偶者が利用しているクレジットカードの明細を確認したり、ゴミ箱に捨てられた領収書を確認するのも証拠の収集方法として有効です。

探偵に調査を依頼する

自身での証拠の収集が困難な場合には、探偵に調査を依頼する方法もあります。

探偵の調査では、不貞相手の情報もわかることもあります。

もっとも、探偵の調査中に不貞行為を行わなければ証拠は掴めませんし、探偵に調査を依頼する際に数十万円の費用がかかるのがデメリットとなります。

証拠を収集する際の2つの注意点

自身で証拠を収集する際には、2つのことに注意する必要があります。

違法に収集した証拠は証拠能力が否定される可能性

民事事件においては、刑事事件のように違法収集証拠排除の法律はありませんので、基本的には全ての証拠が証拠となります。

もっとも、犯罪行為を行って収集したような証拠については、信義則に反すると認められる場合には、証拠として採用されないことになっています。

具体的には、不法侵入によって収集した証拠や、暴行脅迫によって収集した証拠などがあります。

加工アプリ等を利用した場合には信用性が否定される可能性

可能アプリなどを用いて撮影した証拠については、証拠が改ざんされている可能性があるとして、証拠能力が否定されることがあります。

画像や映像を証拠として残すとしても、加工アプリは利用しないようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

不貞行為を追求するために必要な証拠が理解できましたでしょうか。

不貞行為を理由に慰謝料を請求するためには、請求する側が証拠を収集して準備していく必要があります。

もっとも、有効な証拠を収集する前に、不貞配偶者に調査をしていることに気付かれてしまうと、証拠を隠滅される恐れもあります。

したがって、証拠の収集は慎重に行い、場合によっては証拠の収集段階から弁護士に相談するようにしましょう。

投稿者プロフィール

弁護士
弁護士 河井浩志
法律事務所Lapin代表弁護士。東京弁護士会所属。
都内大手の法律事務所2か所で勤務し、法律事務所Lapin(ラパン)を開設。依頼者が相談しやすい弁護士であるよう心掛けており、もっぱら被害者の救済のために尽力している。
主な取り扱い分野は、交通事故、相続、離婚、養育費、不貞慰謝料、B型肝炎訴訟、労働問題、削除請求、刑事事件、著作権侵害事件。
特に交通事故については、累計500件以上の解決実績がある。