【テンプレート付き】不貞慰謝料の示談書と記載すべき5つの事項

示談書

「不貞慰謝料の請求をしたが、示談書を作成した方がいいのだろうか」

「示談書にはどんな内容を記載すればいいのだろうか」

「示談書を作成しないと何か不利益があるのだろうか」

上記のようなことが疑問ではありませんか。

不貞慰謝料を請求し、示談交渉によって解決する場合には、示談書を作成した方がいいです。

もっとも、示談書には記載すべき事項も決まっており、必要な事項を記載していなければ、示談書そのものが無効となってしまう可能性もあります。

この記事では、示談書の効力、示談書に記載すべき5つの項目、示談書が無効になる2つのケース、について解説しています。

この記事でわかること

  • 示談書の効力
  • 示談書に記載すべき5つの項目
  • 示談書が無効になる2つのケース

不貞慰謝料の示談書とは

示談交渉の提案

不貞慰謝料とは、配偶者が他者と不貞行為を行ったことに対する慰謝料のことであり、不貞配偶者及び不貞相手に対して請求することができます。

そして、不貞慰謝料の支払いについて、示談交渉で合意ができた場合には、合意内容について書面に残しておく必要があります。

この書面のことを「示談書」といいます。

示談書の効力

示談書は示談の内容を書面として証拠に残しておくものです。

したがって、示談書を作成しておくと、後から示談の内容を覆されたり、示談した慰謝料とは別に慰謝料を請求されたりすることがなくなり、紛争の解決を証明する証拠にもなります

また、不貞相手が不貞を行ったことを認めた証拠としても利用することができます。

不貞慰謝料の示談書に記載すべき5つの項目

チェック項目

この章では、不貞慰謝料の示談書を作成する際に記載すべき5つの事項について解説します。

  1. 不貞の事実
  2. 慰謝料の金額、支払方法等
  3. 接触禁止条項
  4. 求償権放棄
  5. 清算条項 

不貞の事実

示談書が誰と誰の間のどの件を対象としているものか特定する必要がありますので、不貞の事実について記載するようにしましょう。

基本的には、「誰と誰が不貞行為を行った件」と示談書の前文に入れます。

慰謝料の金額、支払方法等

不貞慰謝料として、誰が誰に対して、いくらの慰謝料を支払うのか、その支払方法(分割なら分割の内容)について記載します。

また、一括の場合なら支払期限を記載しておき、分割の場合には、期限の利益喪失条項を入れるようにしておきましょう。

銀行振り込みの場合には、振り込み手数料の負担についても記載しましょう。

接触禁止条項

不貞配偶者と配偶者が離婚しない場合には、不貞配偶者と不貞相手との今後の接触を禁止する条項を入れることが多いです。

もっとも、不貞相手が職場の同僚など、今後も不貞行為以外での接触が予定されている場合には、「正当な理由なく、接触しないことを誓約する」などと記載することになります。

求償権放棄

不貞行為は、不貞配偶者と不貞相手とで行う共同不法行為です。

したがって、不貞相手のみに請求を行っている場合に、不貞相手は不貞配偶者に対して、事故の負担割合を超えて支払った分について求償請求を行うことができます。

もっとも、不貞配偶者と配偶者が離婚しない場合には、この求償権の行使を嫌い、求償権放棄を交渉内容として織り込んでいることも多いです。

その場合には、不貞相手から不貞配偶者に対しての求償権を放棄するという条項も記載するようにしましょう。

清算条項

示談書を作成する際には、清算条項を入れましょう。

これは、本件については、この示談書に記載してあることで全て解決とする、というものであり、この条項があることによって、追加で慰謝料の請求をされたりすることがなくなります

不貞慰謝料の示談書のテンプレート

不貞慰謝料の示談書のテンプレートは以下のようなものになります。

なお、示談書は同じものを2通作成し、2通に各自が署名押印し、その後各自1通ずつ保有することになります。

示談書

示談書を取り交わすなら公正証書にするべき

示談書を取り交わす際には、慰謝料の支払い金額を決めますが、相手が慰謝料の支払いを任意に行わないこともあります。

その場合には、慰謝料について強制執行等を行う必要がありますが、ただの示談書だと、裁判所の強制執行を利用することができず、裁判所に対して訴訟提起する必要が生じます。

もっとも、示談書を公正証書により作成しておき、強制執行できる旨の文言を入れておくと、相手が支払いを行わない場合に、示談書をもとに強制執行を行うことができるようになります。

したがって、慰謝料の支払いが分割になるなど、相手の支払いに不安がある場合には、公正証書で示談書を作成するようにした方がいいでしょう。

示談書が無効になる2つのケース

ダメなこと

示談書に記載すべき事項が理解できたかと思いますが、示談書の内容によっては示談書が無効となってしまうこともあります。

この章では、示談書が無効になってしまうかもしれない2つのケースについて解説します。

脅迫などによって示談書を作成した場合

相手方に対して脅迫を行って示談を成立させたとしても、そのような方法によって成立した示談は無効となってしまいます。

したがって、「示談しないと○○するぞ」などと相手を脅迫することなく、示談交渉には冷静に臨むようにしましょう。

示談内容が公序良俗に反する場合

示談内容の中に、不当な行為を行わせる文言が入っていたり、慰謝料の金額があまりにも高額な場合には、示談書そのものが公序良俗に反して無効とされる場合があります。

もっとも、どのような内容が無効となるかはケースバイケースですので、示談書の記載内容について疑問があるなら一度弁護士に相談するようにしましょう。

まとめ

いかがでしょうか。

不貞慰謝料の示談書について理解できましたでしょうか。

不貞慰謝料は示談で解決するケースが多いですが、示談で解決した場合には示談書の文言等について慎重に検討する必要があります。

弁護士に不貞慰謝料の示談交渉を依頼すると、示談書の作成もまとめて対応してくれますので、不貞慰謝料については、一度は弁護士に相談した方がいいでしょう。

投稿者プロフィール

弁護士
弁護士 河井浩志
法律事務所Lapin代表弁護士。東京弁護士会所属。
都内大手の法律事務所2か所で勤務し、法律事務所Lapin(ラパン)を開設。依頼者が相談しやすい弁護士であるよう心掛けており、もっぱら被害者の救済のために尽力している。
主な取り扱い分野は、交通事故、相続、離婚、養育費、不貞慰謝料、B型肝炎訴訟、労働問題、削除請求、刑事事件、著作権侵害事件。
特に交通事故については、累計500件以上の解決実績がある。